美容室の「利益」の基準

2022-10-06 (木)

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前回の投稿でもご案内のように、「利益」は「売上」―「経費」で出てきます。

 

入りを多くし、出るを少なくするが基本ですが、入りは「売上」しかありません。

ですので、売上を上げることに懸命になるのですが、上げても出ていく方が駄々洩れでしたら、利益が出ないので疲れるだけになります。

 

だから、出るを少なくするのですが、その出るの種類も様々で、利益の種類も様々です。

今回は、利益の種類をご案内して、「収益性」についてご案内したいと思います。

 

 

売上高から売上げ原価を引いたものが、粗利益です。どのような会社も、ここが一番の生命線となります。

 

             粗利益額 = 売上高 - 売上原価

 

最初の段階の売上高総利益(粗利益)がたくさんあることが大切です。美容室の業界では売上高のほとんどが技術代なので、材料費は他の業界に比べて少なく、売上高総利益が出やすいです。しかし、最近は、仕入がともなう商品販売の比率が上がってきているので、売上高総利益率(売上高総利益額÷売上高)は下がる傾向にあります。

 

さて、ではいくらの粗利益率をキープすれば良いのでしょうか。全国の税理士の集まりであるTKCの経営指標によると、平成29年度の黒字企業の限界利益率の平均値は86.9%です。美容室業界の限界利益(売上高変動費)はほぼ粗利益と変わらないので、これが粗利益率の目安になります。私は、各サロンの実情や今後も店販商品の仕入れが重要になってくると考えられるので、84%前後がちょうど良い割合かと考えております。

 

その他の利益には、「営業利益」「経常利益」「純利益」などがあります。

 

「営業利益」は粗利益から家賃や人件費などの営業経費を引いた利益です。

 

             営業利益額 = 粗利益額 - 経費 (人件費や家賃など)

 

 営業利益額を売上高で割ると営業利益率となりますが、業界の平均値は約5.0%です。

 

「経常利益」は、営業利益から借入金の金利などの営業外費用を引いたり、株で儲かったなど、営業外収益を足したりした利益です。

 

             経常利益額 = 営業利益額 - 営業外収支

 

経常利益額を売上高で割ると経常利益率となりますが、業界の平均値は約3.5%です。

 

「純利益」は、経常利益から税金を引いた利益です。純利益額を売上高で割ると純利益率となりますが、これも約3.5%です。

 

 

「収益性」とは、この%を基準にして判断することが多いです。ですので、ここがしっかり取れていると、収益性の高い会社ということになります。

 

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